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KYOBI生の学びレポート
「ゼロからのスタートでも大丈夫?」「講義についていけるかな?」
そんな受験生の不安を解消するため、KYOBI生が自分の経験をレポート。
高校時代の自分から、各学年での学びまで、数々のエピソードを交えながら振り返ります。
INTERVIEW 01
美術、映画、音楽……。
自分の好きなことをすべて活かして
広い視野で建築を学んでいます。
熊谷 聖さん
建築学科 建築デザイン領域 3年生
横須賀学院高校(神奈川県)出身
[取得資格]
二級建築士/木造建築士/アソシエイト・インテリアプランナー
高校生のときは…
建築に興味がわいたきっかけは、幼稚園の時に自宅が建てられる過程を見たことでした。高校生の時も、美術館などの建築巡りが趣味でしたが、一方で軽音楽部に所属してベースを弾いたり、映画や美術を鑑賞したり……。興味の範囲が広かったので、進路には迷いがありました。でも最後は、確実に就職できる、さらに後から他の分野に進むこともできると考えて「建築」の道を選びました。
1年次での学び
まずは絵を描く授業など、芸術に対しての幅広い学びがありました。これは美術大学であるKYOBIならではかもしれません。また、1年次では「手すりをつけなければならない」など法で定められた設備までは考えなくてよく、自由な発想で設計の楽しさを学べる期間でもありました。
建築設計基礎演習Ⅰ「10mキューブ」
一辺10m×10m×10mの立方体のヴォリュームの中に、建築空間の基本要素である床・壁・天井からなる7つの空間を設計し、模型と図面に仕上げる課題です。構造的な縛りはなく、模型として成立すれば何を表現しても良いので、オブジェのような設計が可能でした。
私は「シークエンス(移動することで変化していく景色)」に興味を持ち、x方向、y方向、z方向で視界の抜け方が変わっていく作品を作りました。一番初めの模型で先生に一定の評価はいただいたのですが、そこで得たアドバイスをもとに、模型を作り直したことが印象に残っています。全体の壁を少しずつ寄せるなど、見た目にはわからない微調整を行うことで全体の印象がガラッと変わり、細部までこだわる大切さを学びました。
2年次での学び
構造についての知識を身につける段階になり、課題には構造学の授業や二級建築士の試験勉強で得た知識を活かして取り組みました。1年次に比べて制約は増えましたが、私は個性的な空間が好きなので、ルールに縛られすぎず、常に面白い設計を目指していました。
建築設計演習Ⅰ「集合住宅設計」《square》
「第2回近畿学生住宅大賞」(主催 近畿建築士会協議会/2022年)入賞
テーマは「二世帯住宅」でしたが、構造的なルールをクリアすれば住む人や生活スタイルの設定は自由。私は、広すぎず狭すぎず安心感のある「四畳半」に可能性を感じ、正方形の空間をいくつも繋げて住宅を設計。家族それぞれが程よい距離感を保ちつつ、心地よく生活できる空間を目指しました。構造についての知識が増えるほどリアリティに引っ張られますが、自由な発想は失いたくない。先生方もそんな私の思いを認め、応援してくれました。本作品を学生の住宅課題を対象とする学外コンペに応募したところ、入賞することができました。
3年次での学び
二級建築士の試験対策がメインでした。2年次の春休みから7月までは学科試験、その後は9月の設計製図試験に向けて対策講座があります。かなり大変でしたが、今考えるといい時間だったと感じます。忍耐力がつき、頑張ることは楽しいことだと知りました。友だちも先生も一緒に一つの目標に向かって、みんなで乗り越えたように思います。
建築設計演習Ⅱ「オフィスデザイン」
「香水メーカーのオフィス」という設定で、原料となる植物を育てながら香水の調合ができる空間を設計しました。課題提出は学科試験の直前で、大変な時期ではありましたが、資格勉強のいい息抜きになっていたように思います。この課題では、パソコンで製図ができるソフト「CAD」でパースを作りました。CADの使い方は2年次に学びますが、まだまだ勉強中。最近やっと使いこなせるようになってきたところです。基礎として手描きの製図は大切ですが、CADを学んで表現の幅が広がりました。
受験生へのメッセージ
私のように芸術系に興味があっても、将来への不安も感じている人がいるなら、「建築」を学ぶのはおすすめです。私の場合、美術への興味も建築の意匠に活かせましたし、映画からは建築のアイデアや写真の撮り方を学ぶことができました。そして、KYOBIは芸術学部の存在が近いのも魅力です。私は軽音サークルでできた芸術学部の友だちから刺激をもらったり、大学にある鴨川七条ギャラリーで作品を見たり、芸術系の視点からも、学びが多くありました。それに、京都は素敵な建物や庭園がたくさん。建築を学ぶのにぴったりの土地ですよ。
Pick up
資格取得で将来も安心。
明確な目標のもと、ひたむきに頑張れる場所。
一口に建築と言っても、意匠や構造など学びは多岐にわたりますし、就職先もハウスメーカーやディベロッパーとさまざま。1年次から専門分野を定めることなく、まずは「二級建築士の資格を取る」という明確な目標が持てるのは、この大学の魅力です。私自身、試験対策で建築に関する知識をしっかり得た上で、ようやく今、自分が進みたい道が見えてきたと感じています。
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