建築学科教員の井上晋一です。本年度の研究室には、4年生12名と大学院生2名が在籍しています。
4年生はの前期に建築デザイン演習Ⅲ、後期に卒業制作の授業をゼミという形で履修しています。M2(大学院生)は前期に建築学特別研究Ⅰ、後期に建築学特別研究Ⅱの授業をゼミ形式で履修しており、M1の学生と共に研究に関しての議論を重ねています。私の研究室では、都市・建築空間にあるオープンスペースや共用空間などの中間領域に焦点を置き、その場におけるアクティビティや交流の発生について研究を行っています。特に空間同士の繋がり方や関係性に着目した設計手法を検討しています。
本年度の4年生・大学院生は全員が卒業設計及び修士設計を行う予定です。多くの学生がBIMを活用し作品を仕上げていくのですが、外構計画を行う際に必要な「緑」の知識が不足しています。学生は木の種類や大きさ・枝振りなど木に関する知識がないため、新入生歓迎を兼ね吹田市にある万博記念公園の自然を見学に行きました。
万博記念公園内には多くの自然があり、森の中に空中観察路「ソラード」があります。ソラードを歩くことで多くの木々を観察しました。この体験を建築設計に生かしてもらいたいです。
4年生前期の建築デザイン演習Ⅲでは卒業制作につながるテーマを見つけるために「住宅再考」という課題を行いました。なるべく、自分の興味のある内容や都市や建築について疑問に思うことなどを議題に挙げ、全員で議論し知識を共有しました。また、一連の設計手順や設計製図ツールであるBIMの活用方法についておさらいをしました。
前期は手を動かす機会が少ないため、このような課題を課しています。ここで考えた内容を発展させ後期の卒業制作のテーマ設定に結びつけていきます。
また、建築学特別研究ⅠのゼミではM2の学生が、「絵画の余白概念を活用した学生寮における交流空間の設計手法に関する研究・提案」について、研究を行っています。
現在夏休み中ですが、夏休み中も定期的にゼミ活動を行っています。後期の卒業設計・修士設計にむけて頑張ってほしいものです。
(教授 井上晋一)