みなさん、こんにちは。建築学科教員の安田光男と申します。
安田研究室は、学部生13名と大学院生4名の計17名が所属しています。本日ご紹介する活動は、学部生と大学院生が合同で行った、伏見でのフィールドワークについてです。
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今回訪れた伏見は、古来から水のきれいな場所とされ、所々に湧き水があります。
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そのため酒蔵が多く、周辺の景観を形成しています。
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また、中世に水運で栄えた宇治川に面していて、運河のまちとしても知られています。
研究室ではいくつかの湧き水の場所を訪れ、運河沿いを隈なく歩くことで、この地域の場所性に触れました。
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運河は現在でこそ、水門が閉じられてしまっていますが、中世に形成された街の骨格は維持されていました。
大倉記念館に所蔵されている古地図によると、明治時代に取り壊された伏見城は濠に囲まれ、あたかも水の宮殿のように見えます。
下記の写真は、昨年の研究生の卒業制作で、伏見の街を選び、子どもたちの遊び場を提案しました。周囲に公園が少なかったことから、街区の中央に余剰の土地があるという街の構造を利用した提案でした。
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その先輩の敷地を見学し、どのような提案であったかを実際に現地で振り返りました。
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10月から後期が始まっており、先輩たちの作品を参考にして、それぞれの敷地で自分のストーリーを見つけ始めています。来年の卒業制作展を楽しみにしていてください。
ご一読、ありがとうございました。
文責:教授 安田光男