研究室のテーマ
大上研究室では、伝統建築(特に社寺建築)がどのように設計されたのか、つまり古建築の寸法決定方法について研究をおこなっています。
具体的には、柱間寸法、柱径、軒の高さや出、棟木や天井高さなどの決め方について、文化財建造物修理工事報告書や古文書等の文献やフィールドワークによって検証し、現代はすっかりわからなくなった社寺建築の設計技法を明らかにしようとしています。
また、愛媛県鬼北町の学生フィールドワーク・インターンシップ推進事業にも参加して、社寺建築の現地調査を実施したり、実際の社寺建築の修復設計などの活動もおこなっています。
なお、大上研究室では、模型制作より3次元CADやCGを駆使したシュミレーションに力を注いでいます。
研究室の構成
研究室の構成メンバーは、教員1名、大学院修士課程1名、学部学生8名(男子学生3名、女子学生5名)の合計10名です。
ゼミの進め方
院生・学部生が全員そろってゼミをおこなうのは毎火曜日3~4時限目です。その時に学生自身が卒業のテーマについて、発表をおこないます。
また、週一回は、個別指導をおこなっていて、学生個人に合せたきめ細かい指導を心がけています。
卒論のテーマ
大上研究室の卒業研究テーマは、主に古建築に関する論文が主ですが、設計もおこなっています。設計は模型よりも3次元CGに力を注いでいます。
以下、今年度のテーマを掲げます。
- 五重塔の設計技法の解明(大学院修士課程)
- 幕末の宮大工小林源蔵による善光寺五重塔の復原
- 諏訪大社五重塔の復原
- 非六枝掛組物の研究
- 社寺建築における内法寸法の決定法の解明
- 幣軸付板扉の設計技法の解明
- 仏堂・三重塔・門の設計
- ネットカフェの設計
- 崖地に建つホテルの設計
研究室の年間行事
4月上旬 ゼミ配属・卒論テーマ決定
7月下旬 卒論中間発表
8月上旬 ゼミ合宿(広島県福山市・尾道市)文化財建造物修復現場見学など
8月下旬 卒論調査(長野県)ほか
9月上旬 学生フィールドワーク・インターンシップ推進事業調査(鬼北町)調査
10月中旬 卒論調査
11月下旬 卒論中間発表
2月上旬 卒論提出
2月中旬 卒業制作展
最後に過去の卒業研究を成果の一部を紹介します。
(文責 大上直樹)