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建築学部

杉本研究室の紹介 2023

こんにちは。教員の杉本です。

今回は研究室の活動を紹介します。

猛暑の夏休みが終わり、後期授業に入りました。
杉本研究室は今年度初めてスタートした新しい研究室なので、最初は手探り状態でしたが、ゼミの学生10名は明るく活発で、よい雰囲気のなか研究が進められています。11月末の中間発表会に向け少し焦りが見え始めていますが、就活もひと段落ということで、少しずつ大学生活のゴールを目指して頑張っています。

私たちをとりまく社会は常に変化していて、建築はその時代の社会性をもってつくられます。その建築が集まっている街も社会の動きによって日々変化しています。世の中のことに問題意識をもって、その解決策を考えながら卒業研究を進めていけるといいなと期待しています。

★ゼミ生10名のテーマ★

卒業研究は、論文1名、設計9名で、そのテーマは様々、十人十色。

少子化による小学校の統廃合で廃校となった校舎を活用した、自然と食とその学びをテーマとしたレストラン。同じく廃校を活用し、新しい小学校のあり方を提案するもの。都市化する都心にあえて畑とともに住まうことをテーマにしたもの。高齢者と子どもを結ぶ施設の提案。かつての駅前再開発による商業ビルを再生する提案。高齢者が利用しやすい駅に改善する提案。京都の町に第二の若者のたまり場を提案するもの。勉強嫌いな子どもが自主的に学べる図書館。地方活性化のためのIR(Integrated Resort:統合型リゾート)の提案。日本社会の戦後の変化と台所の変化を女性の視点から明らかにする研究。どれも社会の変化を見据えたテーマとなっており、どのような研究成果になるのか、とても楽しみです。

このようなテーマが絞られるまでに、4月からどのような活動を行ってきたのか紹介します。

★前期のゼミ活動~本を読む~★

各人に興味のある本を10冊ぐらい選んでもらい、読み進め、ゼミで内容を発表してもらいます。これはお互いに得た情報を交換することができ、また、読んでいない本の内容を知ることによって、興味の範囲が広がるという利点があります。

★前期のゼミ活動~外で学ぶ~★

月1回のペースで、フィールドワークを行いました。

第1回目は、寝屋川市にある「コモンシティ星田」から枚方駅前の「枚方T-SITE」まで、約2万歩の距離を東から西に横断。住宅、学校、商業ビルなど、有名建築家が設計した、近代・現代建築を見ました。

八木邸(1930年竣工 藤井厚二設計)

第2回目のフィールドワークは、6月末に実施しました。ドイツの建築家ブルーノ・タウトが「それは実に涙ぐましいまで美しい」という言葉を残した「桂離宮」。地方から京都に学びに来ている学生には、この建物を是非一度はみておいてほしいという思いがあり、行ってみたところ、書院群はまさかの修復中。メインの建物は見ることができませんでしたが、どこから眺めても美しい池泉回遊式庭園と、そこに溶け込む茶室のたたずまいを見ることができました。4つの茶室は四季を楽しむように作られています。

後期もフィールドワークを実施し、いい建築、いい空間を見て、建築の力を養う機会を持ちたいと思っています。ゼミの仲間の親睦を深める時間にもなりますね(#^^#)

(講師 杉本 直子)

工芸領域 陶芸 一年『下絵付』
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