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建築学部

建築学部2023年度 「 Kyobi Archi Selection」発表会が開催されました

2024年2月14日 建築学部卒業制作 優秀作品発表の場として「Kyobi Archi Selection」が開催されましたので、報告します。

当日は、来年自分が卒業制作を行う3年生、同期の発表を見守る4年生を中心に多くの学生が熱心に参加しました。

高田光雄 副学長

高田副学長の開会あいさつから、「研究論文」「設計」と続いて各発表が開始されました。

審査員は、教員の他に、外部審査員として、 大阪市立大学名誉教授 谷直樹 先生、 建築家 岸和郎 先生を迎えて開催されました。

特別審査員の谷直樹 先生(左)岸和郎先生(右)

 第1の発表は、大道さんの「近世門跡寺院における書院群の室構成と儀式空間に関する復元的研究 -山科毘沙門堂を対象として-」と題する研究論文で、文書より儀式時の仮設物を図化することで門跡書院の使われ方を解明した研究でした。この内容が評価され「優秀賞」を受賞しました。

発表する大道さん

 次は、後藤さんの「ジェンダーを取り巻く日本社会の変化と台所の研究」と題して、台所、キッチンの使われ方、位置付けを時代の流れの中で検証した研究でした。この内容が評価され「最優秀賞(学長賞)」を受賞しました。

発表する後藤さん

 第3の発表は、谷口さんの、「奈良今井町における町人の屋敷空間に関する研究 」と題して、町屋敷の所有形態や町掟より江戸時代の町人の自治の仕組みの解明に取り組んだ意欲的な研究でした。この内容が評価され「優秀賞」「審査員特別賞(谷先生)」のダブル受賞となりました。

発表する谷口さん

 第4の発表は、水上さんの「戦前期の災害復興事業による地方の町場の近代化と住まいに関する調査研究」と題した研究発表ですが、富山井波における火災による復興による近代の町並の再評価をおこなった研究で、年始の災害から非常にタイムリーな発表であったと思います。この内容が評価され「佳作」を受賞しました。

発表する水上さん

 5番目の発表は、渡辺さんの「近代における王朝文化の再興」と題して、大正期の大礼「大饗の儀」の際の短期間だけ存在した二条離宮の復元を試みた、意欲的な研究でした。現在建設が進行中の大阪万博を考える上で大変興味深いテーマでした。この内容が評価され「優秀賞」「審査員特別賞(谷先生)」「審査員特別賞(岸先生)」のトリプル受賞を果たしました。

発表する渡辺さん

 当日は、先生方からのアドバイス、意見が活発に出されました。

続いて、「設計」の発表が続きます。

 最初は、新塘さんの「スペースポートシティおおいた」と題して、九州大分に海上都市を提案する、意欲的な設計でした。この内容が評価され「審査員特別賞(岸先生)」を受賞しました。

発表する新塘さんと模型

 2番目の発表は、赤坂さんの「木の心を知る」と題して、木材の産地である奈良吉野に持続可能な未来を考える木造技術者学校の提案で、非常に大きな模型を提示していました。この内容が評価され「佳作」を受賞しました。

発表する赤坂さんと模型

 3番目の発表の岩渕さんは、「新・ひみつ基地」と題した、京都市内に子供の遊び場となる施設の計画で、子供たちの歓声が聞こえるような施設提案でした。この内容が評価され「佳作」を受賞しました。

模型と発表する岩淵さん

 4番目の発表の大槻さんは、「最後の拠所」と題した提案で、曾祖父の家のリノベーションを通して過疎地域の問題解決の提案を行った意欲的な計画でした。

模型と奥に発表する大槻さん

 5番目は、小林さんの「よき生を学ぶ」と題した、ワークショップを通して生まれる計画を建築計画として取りまとめた意欲的な作品でした。この内容が評価され「優秀賞」を受賞しました。

発表する小林さん、奥に模型

 6番目の発表の田丸さんは、「seeforest sports park」と題した宮崎シーガイアに隣接するスポーツ施設の提案で、自分のスポーツに対する思いのこもった提案だったと思います。

模型と発表する田丸さん

 7番目の作品は、林田さんの「道でもなく 庭でもなく 建築でもない」と題し、滋賀県信楽における特産の焼き物を核とした施設提案で、街区の形状を意識したユニークな空間の提案でした。この内容が評価され「最優秀賞(理事長賞)」を受賞しました。

模型と発表する林田さん

 8番目の作品は、福中さんの「協働住宅群」と題した、京都東九条における新たな住まい方の提案をおこないました。

模型と奥に発表する福中さん

 9番目は、前田さんの「始まりの残丘」と題した、京都の南側の船岡山に美術館の提案をおこない、きれいで魅力的な空間を提案していました。この内容が評価され「優秀賞」「審査員特別賞(岸先生)」のダブル受賞となりました。

発表する前田さんと模型

 10番目は、宮嶋さんの「水彩の拠点」と題した、京都伏見の十石船の通る運河沿いの再開発の意欲的な提案を行いました。この内容が評価され「佳作」を受賞しました。

発表する宮嶋さんと模型

 11番目は、宮田さんの「僕がいた街」と題した、構造体の中に建築をつくり込んでいく(スケルトンインフィル)の提案で住人のライフスタイルまで言及した意欲的な提案でした、模型も大きく迫力がありました。この内容が評価され「優秀賞」を受賞しました。

模型の向こうに発表する宮田さん

 12番目は、古堅さんの「十二指腸アパートメント」と題した実際のアパートを改修してアーティストととのコミュニケーション、展示の場とした作品で、果たしてこれは、建築設計なのかも含め、審査員の議論となった作品でした。

動画と発表する古堅さん

 この後、最優秀・優秀・佳作を・審査員特別賞の受賞発表が行われました。みなさんおめでとうございます。

「最優秀賞」「優秀賞」そして「佳作」受賞者の皆さん

 最後に竹脇学長から閉会のあいさつにより滞り無く終了しました。

竹脇出 学長

参加されたみなさんの卒業後のそれぞれのフィールドでの活躍を期待します。

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