こんにちは。建築学科教員の薮下です。秋の訪れを待っていたら、もうすっかり冬の訪れ感じさせるそんな季節ですね。1年生は前期・夏休みと充実した学生生活を過ごし、後期に入ってからも授業に課題にと日々勤しんでいます。今回紹介する建築設計基礎演習Ⅰもそのひとつです。どんな様子で授業が進んでいくのかお伝えしたいと思います。
この授業は計3課題から成っていて、ここでは第1課題を紹介します。週の締めくくりである金曜日の3・4・5限目に行われ、教員10名、SA(スチューデント・アシスタント)1名を含めた11名体制で進めていきました。前期で学んだ製図道具の扱い方や図面の書き方を実践的に取り組んでいくため、第1課題ではいよいよ設計に取り掛かります。
縦・横・高さが10m×10m×10mの立方体のヴォリュームに対して7つの異なるレベルのフロアを持つ空間を設定し、すべての空間が階段又はスロープによりつながるよう計画していく1年生にとって初めての設計課題です。この10mキューブの中に、建築空間の基本要素である床・璧・天井からなる魅力的な空間を設計できるよう試行錯誤することが設計者としての第一歩になります。
自身で設計したものを1/50のスケールで模型を作り、模型を眺めながら図面化を行う一連の流れに、1年生達も初めは苦戦しながら、前期で身につけたスキルをフル活用し、完成までこぎ着けました。第1課題最終日には、全模型・図面を教室に並べて学生と教員が投票を行い、選出者によるプレゼンテーションが行われました。
出来上がった作品は、各学生の個性が溢れんばかり10mキューブの立方体に込められたそんな作品が多くみられました。惜しくも選ばれたなかった学生さんも、その悔しさが後の設計課題へ繋がる良い経験となったのではないでしょうか。皆さんの今後に期待しています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
(文責:薮下和真)