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芸術学部

ニュイブランシュ

こんにちは。陶芸領域の川尻です。

さて、みなさん「ニュイブランシュ」ってご存じでしょうか?

京都市内で行われる現代美術の祭典です。

主に日本とフランスゆかりのアーティストによって構成されています。

本年も本学はニュイブランシュに参画しました。

ガラス作家のジェラルド・ヴァトラン氏と私、川尻潤が本学の鴨川ギャラリーで2人展を開催。

キュレーション、つまり展覧会の企画、立案は博物館実習という授業の一環として行われました。

学生さんたちとディスカッションを繰り返しながら、今回の展覧会のテーマである IKEI,「異形」

というキーワードを掘り下げてゆきます。

8月、9月の2か月間、私は台湾で作品制作のため出張中だったのですが、

オンラインで学生さんたちとミーティングを繰り返しました。

会場に入ってすぐはジェラルドさんの作品とドローイング。

彼は吹きガラスという技法で作品を作ります。日本に滞在中に竹の素材に魅了され、将来は竹とガラスを混在させた作品を制作する予定とのこと。

ここからは私の作品です。

「割れている」ということがこの作品の重要なテーマなんです。

日本では400年ほど前に「割れ」や「欠け」、「歪み」など欠点と言えることにも

「美」を見出したという歴史があります。そのことに私の作品は大きく影響を受けています。

これは雲や大気の循環、「モンスーン」をモチーフにした作品です。

この作品の上部の金色のものは、十二支です。宇宙の調和をテーマとしています。

会場の奥には、ひも状のオブジェが。

これも細かくひび割れています。

作品タイトルは「こわれていてもかがやきながらここにいます」

人はみな、不完全な存在です。

多くの人は心身にいろいろな問題を抱えているものですが、

それでも輝いていたいものです。

そのようなメッセージを込めた作品たちです。

京都もこれから秋本番。様々な展覧会や芸術イベントが開催されています。

みなさんも芸術の秋を満喫してください。

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3年生 建築デザイン演習Ⅱ(伝統建築領域)の授業風景