4月7日㈮、ELISAVA修士ディレクターのパウ・ガルシア氏による特別講演「数字で伝えるストーリー」を開催しました。
ELISAVAはバルセロナ最初のデザイン学校で、ヨーロッパのトップデザイン・建築学校です。
ガルシア氏は同校を首席で卒業され、国連やテートモダン(イギリス)などと共同して世界中でプロジェクトやリサーチを展開しながら、欧米や香港の大学の客員講師も務められています。
このたびの講演では、データサイエンスを活用したデザインについて、わかりやすくお話しいただきました。 (同時通訳:デザイン・工芸学科 東俊一郎准教授)
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私たちの日常生活には様々な数字が溢れています。新聞やWebサイトなど、いたるところで目にするデータの数字は無機質ですが、その背後には様々なストーリーがあります。
ガルシア氏はこれに着目し、冷たかった数字の情報が温かみを持って伝わってくるような手法「インフォエクスペリエンス」(造語)を用いて、人々の共感を得られる情報伝達に取り組まれています。
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例えば、本講演会のチラシ掲載の作品は、ひと月に降った雨の量を器に溜まる水で表し、器に手をかざすと雨音も聞くことができるという、データを身体的に理解できる仕組みのインスタレーションです。
このほか様々なインスタレーションを映像とともに紹介。
それらを通して、情報伝達だけでなく新しい議論の場を提供することにも繋がるデザインの力、その重要性を伝えられました。
参加した学生たちは熱心に聞き入り、講演会後の質疑応答でも積極的に質問を投げかけ、ガルシア氏は具体的で率直な回答を返されていました。
ガルシア氏の講演は、今後の学生たちの制作活動の中で大いに活かされることと思われます。
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