10月に入ると、京町家では建具や敷物を取り替える「しつらえ替え」が行われます。
長かった残暑も少し和らいだ10月4日、夏のしつらえ替えに続き、建築学部の砂川晴彦講師と学生有志が「藤野家住宅」(国登録有形文化財)の秋のしつらえ替えをお手伝いしました。
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今回は、夏のしつらえ替えで設置した縁側の葦戸(よしど)や玄関の藤筵(とうむしろ)を片付け、座敷の簾(すだれ)は襖に、網代(あじろ)は蓙(ござ)に戻します。
網代は8畳もあり、綺麗に巻く作業は広げた時にくらべて難しく、4人がかりでずれないよう慎重に作業を進めました。
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敷物を片付けた場所には掃除機と雑巾をかけ、約4か月間の埃を拭き取りました。
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また蓙は、中敷として和紙を敷く必要があり、まず1辺を留めて固定し、しわが伸びるよう引っ張りながら少しずつ鋲でとめていかなければなりません。これもまた手間のかかる難しい作業でした。
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しつらえ替えが終わった室内には涼しい風が通り抜け、季節がまた少し進んだようでした。
普段はすべての作業を藤野様ご夫婦でされていて、大変だとおっしゃる状況を学生たちも身を持って感じたようです。大変な作業ではありますが、しつらえ替えをとおして、学生たちは人々の暮らしが自然の移ろいとともにあることを再認識できたのではないでしょうか。京町家に受け継がれる豊かな伝統文化を支える担い手として、学生たちの継続的な活動が望まれます。
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「藤野家住宅」は文化活動の会場として貸出もされています。
詳細は下記サイトをご覧ください。
「藤野家住宅」Webサイト