11月13日(月)、講師に株式会社 IDA Studioの鷹野舞さんをお招きし、特別キャリアトークセッション「美大出身者のキャリアを考える」を開催しました。
現在は世界的に活躍するアーティスト 井田幸昌氏のマネージャーに従事される鷹野さんですが、実は武蔵野美術大学の日本画学科を卒業されています。
今回のトークセッションでは、美大出身の鷹野さんが現職に至るまでにどのようなキャリアを経てこられたのか、3章立てで分かりやすくお話しいただきました。
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鷹野さんは大学入学後の早い時期に「何者にはなれない」と自覚。その挫折からプロフェッショナルな日本画家とはまた異なる得意を探そうと、学内外でのコミュニケーションや多数のバイトに勤しみます。その経験によって、自分は「”つなぐ役割”を担いたい」ということ、また「作者名のない仕事もあるんだ」ということに気付かれました。
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大学卒業後はTVCM制作会社にプロダクトマネージャーとして就職。様々な専門職のプロフェッショナルとともに仕事をする中で、プロフェッショナルとは別の役割の必要性を改めて認識されます。
次の転職先のソーシャルゲーム会社ではさらに多彩な調整役を務め、事務・経理・広報など幅広い知識を身に付け、「どれも中途半端ながら、いろいろかじっている私」ができあがったそうです。
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そして井田氏と出会い、アーティストマネージャーという現在の仕事に取り組まれることになります。
アーティストが制作だけに集中して活動を継続できるよう、作品の展示・販売などに伴い発生する他の業務すべてを担うマネージャーは、日本ではほとんど存在していません。鷹野さんは学生時代に気付いた自身の得意と積み重ねてきた経験を活かし、自らつくり出した仕事で精力的に活動されることになりました。
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学生時代に多くのものを見ていろいろなことを吸収することの大切さや、何であれ一生懸命したことは糧になることなど、美大出身の先輩のメッセージを直接伺え、学びながらその先の進路についても考えている学生たちにとって刺激になる1時間でした。美術系大学で学んだその先には、自身の考え方や取り組み方によって幅広い進路が拓けることに気付けたのではないでしょうか。