芸術学部 デザイン・工芸学科 工芸領域 漆芸講師の遠藤公誉先生が第53回日本伝統工芸近畿展において入選されました。
《張抜盛器 鱗翅起風(はりぬきもりき りんしきふう)》
寸法:径39.5㎝×高9.7㎝
重量:520.6g
【作品解説】
和紙を漆で原型に貼り重ねて胎をつくる「貼り抜き」の技法で制作しています。器の上面には蝶の翅をモチーフとした模様を半立体的に形作り、縁にはアワビの薄貝の青緑色の部分のみを鱗粉の形に切り抜き貼り込んでいます。また、胴外側下方に蝶の翅形の透かしを設けて胎の空洞部分を見せることで、表情に変化を持たせています。 全体の仕上げは翅の青・緑も胎の黒も、漆を摺り込んで拭き取る工程を何度も行い、少しずつ漆の色を染め重ねてゆく「摺り上げ」の技法に拠っていますが、和紙肌の風合も隠れず生かされています。
作品は2024年4月10日(水)~15日(月)の期間、京都高島屋7階グランドホールにおいて展示の予定ですので、ぜひご覧ください。
リンク:https://www.nihonkogeikai.or.jp/exhibition/kinki/53/?tab=info