芸術学部 デザイン・工芸学科 工芸領域 漆芸コース3年の望月 英里花さんが市立伊丹ミュージアム主催 「2024伊丹国際クラフト展『酒器・酒杯台』」において入選しました。
海外11ヶ国75作品を含む計261件(総数1,184点)の応募のうち98作品が入選、そのうち8作品が入賞。応募は様々なキャリアの方を含み数も大変多く、入選以上の結果を得るにはハードルの高いコンクールです。望月さんは前期の課題作品として制作を始め、夏休みにかけて搬入直前まで手を加え続け、見事入選を果たしました。入選おめでとうございます。
《夢を呑む》
珠寸法:5.5㎝(径)×5.4㎝(高)
魚骨寸法:8.5㎝(縦)×10.5㎝(横)×6.0㎝(高)
【作品解説】
この作品は海の底に沈む宝の珠を守る怪魚のストーリーをイメージしています。麻布を漆で貼り重ね器の胎とする「布乾漆(ぬのかんしつ)」の技法で球形の酒器本体を制作しています。身と蓋に分かれますが、蓋が酒器・身が盃台になっています。蓋・身の内側はアワビの薄貝を小さなフレーク状に割って貼り付ける「割貝」の技法で仕上げています。表面には金銀で線描きの模様をあしらいました。魚の骨は針金を芯にして漆に木の粉と綿の繊維を練りこんだ「刻苧漆(こくそうるし)」で造形し、錫の粉末を蒔いて研磨して仕上げています。(解説・指導 遠藤公誉准教授)
本作品は2024年11月16日(土)~12月22日(日)の期間、市立伊丹ミュージアムにおいて展示予定です。