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I家(国登録有形文化財)で建築学部 卒業研究の成果報告会を行いました

3月5日(水)、建築学部4年生の平井咲帆さんによる卒業研究「近世京都における地域有力家の町家に関する研究」(2024年度卒業制作展優秀賞・審査員特別賞受賞論文)について、研究対象とした江戸時代の町家・I家(国登録有形文化財)で成果報告会を行いました。

副学長 髙田光雄教授と建築学部の生川慶一郎教授森重幸子教授砂川晴彦講師ら京町家の保存活用やまちづくり、日本建築史を専門とされる先生方も参加。I家ご当主や先生方を前に、平井さんが研究内容の詳細を映像を用いて発表しました。

I家については、国登録有形文化財指定の際に基礎的な建造物調査が行われていますが、学術上の建築的価値付けは十分になされていません。
今回の研究で平井さんは実測調査と聞き取り調査を行い、その結果をI家に伝わる普請図面や既往研究と照合させることによって、より正確なI家の改修履歴ならびに江戸中期の町家建築の実態と特徴を明らかにしました。
※I家住宅軸組図 色別年代分類/赤:当初(1762)、青:弘化(1844-48)、紫:明治、緑:昭和初期)

発表の後、I家ご当主からは「先行する当家文書の取り纏めにかかる現地調査の時以上に、床下に至るまで詳細に、構造・構法の見地からも当家住宅の特徴について新しい知見を研究してくれたことは本当に素晴らしい。平井さんの卒業研究に対する熱意があってこその成果です」とお褒めの言葉をいただきました。

同報告会では、京都女子大学 家政学部生活造形学科の是永美樹准教授のゼミ生によるI家ワークショップ「伝統文化を学ぼう」の活動報告もされました。京都で建築を学ぶ学生たちが、京町家の保存・活用の担い手として今後も活躍することが大いに期待されます。

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