「琳派」とは、400年前、本阿弥光悦と俵屋宗達が創始した“同傾向の表現手法”を用いる造形芸術上の作家・作品の総称です。そのポップアートのような斬新な意匠性で、市井の人々の生活を彩ってきました。「琳派」は家系や師弟によって継承されるという類のものではなく、厳密には流派とはいえません。400年間、繰り返しブームが来る和の芸術トレンドであり、現代のイラストレーションやデザインにも通ずる“生きるアート”と呼ぶべき存在なのです。
KYOBIは琳派を応援しています。
日本が創造した、世界に誇る最上の美のひとつである琳派が生まれて2015年に400周年を迎えます。京都府、京都市、京都の産業界が一体となり、オール京都で琳派400年を盛り上げています。記念事業として「琳派四百年記念祭 RIMPA 2015」が開催されるにあたり、琳派に関する普及啓蒙活動などの事業を推進しています。本学の河野元昭学長による公開市民講座や、各界の俊英を迎えて「琳派」「未来」などをテーマに議論を深める連続講座「大交流!琳派が翔ける」など、各イベントの主催やサポートに取り組んでいます。
「工芸×DESIGN 表現のベクトル展」(於:京都伝統工芸館)での、「琳派」をテーマとしたビジュアルパネル作品の展示。
ニュイ・ブランシュKYOTO 2014(於:京都伝統工芸館)に展示中の、学生たちが「コシノジュンコ」客員教授と制作した「現代の琳派」団扇。
全10回の連続講座「『琳派』の作家たち-400年の系譜」。
「琳派」400年記念プレイベントとして、2014年9月より、琳派研究の第一人者である河野元昭学長による全10回の連続講座「『琳派』の作家たち-400年の系譜」を付属施設の京都伝統工芸館にて開催。琳派とは?といったところから、本阿弥光悦、俵屋宗達、酒井抱一、さらには琳派のこれからについてまで、琳派の歴史と魅力について語られ、毎回多くの一般市民が参加し大盛況でした。
連続講座「大交流! 琳派が翔ける」にて、ファッションショーが開催されました。
2015年1月、第3回「大交流!琳派が翔ける」(京都府立文化芸術会館)において、客員教授コシノジュンコ先生のファッションショーが行われました。琳派をイメージしたイブニングドレスを西陣織で表現され、モデルたちが手にした金銀の団扇はKYOBI生が琳派をテーマに制作しました。
第6回工芸甲子園において、琳派部門を新設。
高校生のものづくり教育振興のために2009年から毎年本学院が主催している「工芸甲子園」において、2014年の第6回大会から琳派部門を設置。琳派部門には43点の絵画・工芸作品の応募があり、最も優秀な作品は「琳派400年記念祭委員会最優秀賞」に輝きました。
琳派400年記念「京都・細見美術館 琳派のきらめき展」を東京の日本橋高島屋で
京都・細見美術館が所蔵する琳派作品6点(模写)とそれらの作品に感化されたグループ校の京都伝統工芸大学校の学生や卒業生の作品6点を東京・日本橋高島屋で展示しました。学生の制作に込めた思いや、本学の河野元昭学長によるメッセージを展示とともに発信しています。