本学から300mほどのところにある豊国神社から年末年始にかけて京都女子大学の学生さんたちが制作する絵馬と一緒に、立体的なオブジェを展示したいというお話をいただき、美術工芸学科の「プロジェクト演習Ⅰ」において、2年生5名が制作にあたりました。
新型コロナウイルスを打ち負かす丑というコンセプトから、疫病退散の意味合いを持つ「赤べこ」をモチーフに制作し、疲弊した世の中が盛り返して穏やかになるように「太平回天」と名付け、12月23日に奉納させていただきました。
豊臣秀吉にゆかりのある豊国神社。そして、赤べこといえば福島県の郷土玩具ですが、一説には豊臣秀吉によって、伊勢の松阪から会津に移された蒲生氏郷が、京より職人を招いて、張子のの技法を下級武士に修得させたことに始まると言われています。
作品には、赤べこの特徴である円形の班を秀吉の馬印である千成瓢箪に変えたり、全体の赤い部分と瓢箪の黒い部分には桐の家紋で埋め尽くしていたり、またその間には金の菊紋をいれています。また、頭部には秀吉の兜を被り、秀吉の馬印をつけたド派手な赤べこが新型コロナウイルスを討伐するイメージで制作しました。
学生達が制作した赤べこ「太平回天」と京都女子大学さんの巨大な絵馬が唐門の前でみなさまをお迎えさせていただきますので、年末年始は新型コロナウイルスの感染予防をしながら、ぜひ豊国神社にお運びください。